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YouTubeショートのメリットとは?制作のコツ~活用事例まで!

企業がはじめるYouTubeショート

インターネットではさまざまな動画プラットフォームが利用されていますが、その中でも代表するサービスと言えば、やはり「YouTube」ではないでしょうか。

YouTubeの市場規模は現在も拡大を続けており、18歳以上の YouTube月間視聴者数は、2023年5月時点で7,120 万人を超えています(※)。特に「YouTubeショート」は近年視聴が大幅に拡大しているサービスで、60秒以内という短い動画に限定されているのが特徴です。

グローバルな数字で見ると、2022年から2023年にかけて、YouTubeショートの視聴ユーザー数は15億人から20億人へと、30%以上も増加しています。このことからも、YouTubeショートをはじめとする短尺の動画は、今後主力となることは間違いありません。

動画を活用したマーケティングは、今やビジネスにおいて避けて通れないマーケティング手法です。現在は多くの企業が、当然のように公式チャンネルを持っている時代になりました。

しかし「リソースがなく動画を更新できない」「視聴回数が伸びない」といった問題を抱えている企業が多いのも実状です。そんな時に助けとなるのが、今回ご紹介する「YouTubeショート」なのです。

この記事では、比較的取り組みやすいYouTubeショートのメリットや制作のポイントなどについて、具体的な事例も交えながら解説していきます。ぜひ参考にしてください。
※) Nielsen DCR、日本、2023 年 5 月

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1.YouTubeショート動画活用のメリットとデメリット

YouTubeショートのメリット・デメリットの画像イメージ

それではまず、YouTubeショートを運用することで得られるメリット・デメリットを見ていきましょう。

YouTubeショートの最大の特徴は、「60秒以内」という短い動画に特化している点にあります。短いフォーマットのため、一見すると取り組みやすいように見えますが、どんなものにもメリット・デメリットが存在します。

ショート動画の特徴をしっかり理解した上で、上手に活用することをおすすめします。

YouTubeショートの5つのメリット

・幅広い年代が利用するプラットフォーム

前述の通り、YouTubeの18歳以上の国内月間視聴者数は7,120万人を超えており、単純計算で行くと、日本人の3人に2人はYouTubeを見ている計算になります。年齢別の利用率では60代で約66%、70代でも約35%と、若年層に限らず幅広い年代で利用されていることがわかります。

つまりYouTubeとは、10~20代の利用率が高いTikTokやInstagramストーリーズとは、全く異なるターゲット層を持ったプラットフォームであると言えるでしょう。

TikTokやInstagramストーリーズは、もともと若い世代を中心に人気の、ショート動画プラットフォームとして知られていました。そしてYouTubeもショート動画に関しては、この2つのサービスと同様、10~20代の利用が進んでいるのです。

さらに読む:動画広告市場は今後どうなる?重要性が増す動画広告のメリットも解説!

・ユーザーに気軽に見てもらえる

YouTubeショートは動画自体の尺が短いため、外出先などで場所や時間を気にせず視聴できるのがポイントです。そのため、タイパ(タイムパフォーマンス)を求める現代のユーザーにとっては、受け取った情報を短時間で迅速に処理できる、気軽に楽しめるコンテンツとして人気が高まっています。

・長期的なコンテンツ運用が可能

中・長尺コンテンツと同様に、ショート動画の場合もキーワードを最適化することにより、Googleでの検索で見つけられやすくなります。例えば数ヶ月前に公開したYouTubeショートのコンテンツも、検索で表示される可能性があるということです。

このように考えると、YouTubeショートのコンテンツを投稿し続けていくことは、費用対効果を高めることにつながります。

さらに視聴中のYouTubeショートと関連した中・長尺の動画にも簡単にリンクでき、視聴者との関係をより強化できるようになりました。

・制作にかかるコストが軽減できる

中・長尺動画の場合、ユーザーに最後まで見てもらおうとすると、そのためのストーリー作りや撮影・編集のコストが多くかかってしまいます。

60秒以内という制限つきのショート動画は、中・長尺動画よりも圧倒的に短いため、制作工数が大幅に軽減されるのです。

YouTubeショートの強みは、気軽に気楽に視聴できる点にあります。丁寧に作り込んだ動画をじっくり視聴する。そんな中・長尺動画とは、目的やコンセプトが異なります

投稿までの過程もシンプルで、自社内や個人で撮影した映像が、そのまま投稿できるようになっています。YouTube公式アプリを使えば、スマホ一台で撮影から投稿まで完結できるのも大きなメリットだと言えるでしょう。

・InstagramやTikTokなどに二次活用できる

60秒以内のショート動画コンテンツは、その活用の場が広いのも魅力です。現在はSNSでもショート動画が主流となってきており、YouTube以外のSNSプラットフォーム、例えばInstagramやTikTokなどでも、YouTubeショートで作った動画を再利用できます。

他のプラットフォームで動画を二次活用することで、普段はYouTubeにアクセスしていない、新たな視聴者層を獲得できる可能性もあります。

YouTubeショートの3つのデメリット

・ショートならではのクリエイティブへの制限がある

このように多くのメリットがあるYouTubeショートですが、60秒という短さ故のデメリットも忘れてはいけません。

ショート動画の視聴者は、流れて来る情報を素早くどんどん処理していきます。じっくりと見てもらいたい動画や、視聴者の理解を促すような、深くて説明的な内容の動画は適していないと言えるでしょう

むしろ限られた60秒という短い時間の中で、どれだけインパクトある「ネタ」を仕込めるか、視聴者の目を引くビジュアルで注目を集められるかに注力する必要があるのです。

また、ショート動画はスマホでの視聴を前提としているため、表示面積が大きい縦型のフレームで制作することも重要です。

・参入が多く、競争が激しい

YouTubeショートは参入障壁が低いこともあり、今や人気コンテンツになりました。必然的に、個人や企業を問わず、競争も激しくなっています。

簡単に動画が作れるとは言え、注目を集めるためのフックやストーリー、そしてSEOなどを考えると、ショート動画制作にもそれなりのスキルが必要です。

・長い動画とは視聴者層が異なる

ショート動画と長い動画は、視聴者層がそれぞれ異なる場合があります。ショート動画の視聴者は、主に短い時間に集中して見たい層であり、長い動画には興味を示さないことも。

つまり、ショート動画を見てチャンネル登録をしてくれたユーザーでも、長い動画は見てくれず、視聴維持率が低くなってしまう可能性があるということです。そうなると「おすすめ」や「関連動画」に掲載されにくくなるとも言われています。

また、ショート動画の視聴者は、一般的にチャンネルへのロイヤリティが低いという特徴があります。

現れてはすぐに流れて消えていくのがショート動画の特徴です。視聴者は次々と再生しながら、自分が興味のある内容かどうかを素早くチェックしていきます。「短い時間で大量な情報処理をしながら見る」スタイルなので、深く長い関係構築には適さないと言われているのです。

2.企業にとってのYouTubeショート活用の重要性

YouTube市場を表した画像イメージ

ここまでショート動画のメリットとデメリットを解説してきましたが、まだ自社として参入するかどうか、悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。

はっきり言ってしまえば、既にYouTubeチャンネルを運用しており、これまで中・長尺動画を投稿していた企業や、これから動画コンテンツに参入しようとしている企業は、積極的にYouTubeショートに取り組んだ方が良いと考えます。

ここでは「なぜ今、企業はYouTubeショートに取り組むべきなのか」について解説しましょう。

拡大し続ける市場

kamui tracker が2023年に行った調査によると、ショート動画の投稿本数も、ショート動画の全体に占める割合も、年々確実に拡大しています。

ショート動画の月間投稿本数の推移のグラフイメージ
出典:kamui tracker ショート動画の月間投稿本数推移とショート動画の割合

続いて、ショート動画サービスの中でのYouTubeショートの割合を見ていきましょう。 こちらは株式会社ADKマーケティング・ソリューションズがショート動画について調査したデータです。

ショート動画サービス別の利用率の表イメージ
出典:株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ ショート動画サービス別の利用率

縦型の短尺動画を投稿する主なSNSで比べてみると、圧倒的にYouTubeショートの割合が他のSNSを上回っています。さらに年代別で見ても、15~29歳の女性を除き、ほぼ全ての世代で高い数値を出していることがわかるはずです。

新たな視聴者の獲得

ここまで見てきた通り、YouTubeショートの市場は確実に広がっており、多くのユーザーにリーチしやすくなっています。

さらにGoogleのアルゴリズムも、興味のある視聴者が見てくれそうな動画が「おすすめ」として表示される仕組みであるため、自社のコンテンツに興味や関心を持っている視聴者とマッチされやすくなるのです。

継続的にショート動画を投稿していくことで、「いいね!」やコメントがより多く貰えるようになります。それにより自社の認知の獲得、視聴者の好意の形成が促進され、さらにチャンネル登録者数も獲得しやすくなります。

高いエンゲージメント

YouTubeショートは、視聴者が特にアクションを起こさなくても、次々と自動的に再生される仕組みです。そのため、インパクトのある動画やネタ動画など、視聴者の興味を引く動画を作れば、「いいね!」やシェア、コメントといった反応が得やすいと言われています。

高いエンゲージメントを得るためには、新しい発見を求める視聴者に、まずその動画を届けなければなりません。

そこでタイトルの文字列に必ず「#Shorts 」と入れるのはもちろん、必要に応じて他のハッシュタグも追加して、動画をより見つけやすくする必要があります。

企業がYouTubeショートに参入する際に、エンゲージメントしやすいのは「ティザー動画」や「ビハインド動画」(※)などでしょう。まずはこういった動画から取り組んでみるのがおすすめです。

※)「ティザー動画」とは、新商品や新サービスの一部を紹介するもの、「ビハインド動画」とは、舞台裏や裏話を紹介する動画で、BTS:behind-the-scenesとも呼ばれるものです。

収益化への期待

YouTubeショートも、通常の動画と同様に収益化が可能です。ショート動画は再生されやすいため、収益の期待も高まるかもしれません。しかし、1再生あたりの収益率は通常動画よりも低いため、過度な期待はしないようにしましょう。

また、収益を得るには様々な条件があり、誰もが収益化できるわけではありません。とは言え、要は必要な条件さえクリアしてしまえばいいわけです。「YouTubeショートでも収益が見込める」、この点は覚えておきましょう。

3.効果を発揮する「YouTubeショート」制作の5つのポイント

YouTubeショート制作にあたり5つのポイント画像イメージ

ここからは、YouTubeショート制作のコツをご紹介していきます。

YouTubeショートは通常の動画とは違い、60秒という短い時間で視聴者を引きつけなければなりません。そのため、中・長尺の動画とはそもそも作り方が違ってきます。制作にあたっては、その点に注意が必要です。

テンポの良い、メリハリのある動画を心がける

ショート動画を見ている視聴者は、「おすすめ」に出てくる動画を素早くチェックしていきます。そのため、動画のテンポやリズムが悪いと、すぐに他の動画に移ってしまうのです。

動画の内容がわかりにくかったり、モタついている箇所があったりする場合は改善し、テンポの良いショート動画になるよう心がけましょう。

「冒頭」の部分で視聴者の注意を惹きつける

これはショート動画のみではなく、中・長尺動画や広告にも言えることですが、まず冒頭の数秒間の部分に、視聴者の心を掴めるフックを入れなければなりません。

例えばインパクトのあるビジュアルや音楽、キャッチコピー、あるいはターゲットへの呼びかけなど、視聴者が関心を持ちそうなネタを配置して、ついつい最後まで見てしまうよう仕向けることが重要なのです。

SEOやハッシュタグも意識する

視聴者が動画を見つけやすくするためには、SEOの最適化も非常に重要です。視聴者が検索した際に自社のショート動画が表示されるよう、タイトルや説明などに、内容に合ったキーワードを追加しておきます。

これは中・長尺動画と同じ考え方によるものですので、わかりやすいかと思います。つまり、YouTube自体を一つの検索エンジンと考え、検索に引っかかりやすいようにするわけです。

また、前述した通り、タイトルにはハッシュタグも必ず入れておかなければなりません。ハッシュタグはSEOキーワードと同様に、視聴者に自社のコンテンツを見つけてもらうために、非常に有効だからです。

人気のトレンドを活用してエンゲージメントを高める

もう一つ、YouTubeショートの制作で忘れてはならないことがあります。それはInstagramやTikTokのショート動画と同じく、流行やトレンドをある程度意識して作ることです。

流行りの音楽や動画内容をリサーチし、YouTubeショートのクリエイティブ内で展開することは、リーチ数やエンゲージメントの向上に繋がります。

しかし、SNSのトレンドは、移り変わりが早いのが特徴です。もしトレンドを確実に追いかけたいのであれば、徹底したトレンド調査を行うとともに、それを取り入れたYouTubeショートを素早く投稿できる体制の整備が欠かせません。

フォーマット化する

上記のようなトレンドに乗った投稿とは別に、本来の目的やコンセプトを明確にして、フォーマット化したショート動画の投稿も非常に重要です。

同じようなフォーマットの動画であれば、視聴者に企業や商品・サービスなどを覚えてもらいやすくなります。さらに作る側としても、「型」が決まっているため作りやすく、量産しやすいというメリットも。

4.YouTubeショートの制作を外注した場合の費用相場

YouTubeショートの費用対効果の画像イメージ

YouTubeショートがいくら短い動画だとは言え、自社内でいきなり制作し、運用を続けていくのは難しいかもしれません。

最初は外部の制作会社に作ってもらい、ゆくゆくは内製できるような運用方法を見つけていくのがおすすめです。外部に依頼する場合は、フリーランスに依頼する方法と、動画制作会社に依頼する方法があります。

編集のみ企画・撮影・編集
フリーランス5,000円~5万円~
動画・映像制作会社3万円~20万円~
※制作するショート動画の尺やカット数、表現方法により、制作費用は大きく異なります。

この表を見ればわかる通り、フリーランスには費用を抑えて依頼することが可能ですが、継続性や安定性の面ではどうしても不安が残ります。

長期的にYouTubeショートを投稿していきたいというのであれば、制作会社に依頼した方が、実績や安定性の面で安心できるのではないでしょうか。

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5.企業が投稿したYouTubeショート動画の活用事例

ここでは企業がどのようなYouTubeショートを投稿しているのかを、実際に見ていきましょう。ショート動画の作り方や見せ方など、ぜひ参考にしてみてください。

ビハインド動画
『Tasty Headquarters Tour in LA』

普段見られない企業や現場などの裏側を見せるYouTubeショート。通称BTS(behind-the-scenes)と呼ばれるこの手法は、企業の内情をリアルに伝えることで、視聴者と出演するスタッフまたは会社との信頼性を高めることができます。

ブランディング動画
『ジョナサン・メレルP.C.|ブランドストーリー』

60秒という制限のあるYouTubeショートで、ブランドストーリーを伝えるのは非常に困難です。しかしながら、この動画は一つのテーマに絞り、社会的な問題を視聴者に訴えており、会社の価値観とうまく繋げたストーリーにしています。

製品レビュー動画
『Fountain Pen Flex (Regalia Crossflex Nib)』

このYouTubeショートはたった10秒で作られた製品レビューの動画です。ユーザーの声を活用する製品レビューはBtoB、BtoC問わず非常に重要なマーケティング施策の一つです。特にインフルエンサーを活用して製品レビューを行うとより効果的です。

まとめ:「YouTubeショート」の効果的な運用が、今後のビジネスの成長に繋がる

今回はYouTubeショートについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

ショート動画の市場が拡大している中、YouTubeショートを活用している企業も増え続けています。

通常の中・長尺動画では、コスト面や運用にかかるリソース面でハードルが高いのも事実です。スマホ一台で完結できるYouTubeショートは、取り組みやすいマーケティング施策だと言えるでしょう。

ただし、流行っているからといって安易に手を出すのでなく、YouTubeショートに取り組む目的やKGI・KPIをきちんと設定した上で、PDCAを回していく。それがショート動画の運用で、最大限の効果を発揮することに繋がります。

この点に注意しておかないと、いくらショート動画を作って投稿しても思ったような効果が出ず、途中で投げ出してしまうことにもなりかねません。

今後はYouTubeショートの活用が、自社チャンネルの成長に、ひいては自社のビジネスの成長にも欠かせなくなるでしょう。まずは安価で作れるYouTubeショートの制作を1本依頼して、実際に投稿してみてはいかがでしょうか。

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