最近ではアニメーション動画を制作し、会社紹介やサービスの案内に活用する企業が増えてきています。「アニメーション動画」とひとくくりに言ってしまいがちですが、実は多くの種類があるのをご存じでしょうか。
アニメーションと聞くと、いわゆる「アニメ」を想像してしまうかもしれません。しかしここで言うアニメーション動画とは、イラストや文字に動きを加えた動画のことです。
この記事では、アニメーション動画の種類やそれぞれの特色、制作方法についてわかりやすくご説明します。
目次
1 .アニメーション動画は種類が豊富!
「動画」は大きく分けると、「実写動画」と「アニメーション動画」の2つに大別できます。今回は企業でよく活用されているアニメーション動画について、その種類や特徴をご紹介しましょう。
ホワイトボードアニメーション
真っ白い画面を背景に、文字やイラストを手書きしている様子を映像にしたアニメーション動画です。実際のホワイトボードを見ているような感覚で説明が進むため、視聴者が理解しやすいのが特徴です。
キャラクターアニメーション
キャラクターを使ったアニメーションは親しみが湧きやすく、感情移入しやすいのが大きなメリットだと言えるでしょう。独自の企業キャラクターを起用すれば、企業やサービスの認知度アップも図れます。
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モーショングラフィックス
静止した図形やロゴや文字、イラスト、さらには写真などに、動きを加えて作るアニメーション動画です。静止画よりも多くの情報を伝えられるだけでなく、わかりやすい、目を引きやすいといったメリットがあります。
タイポグラフィアニメーション
前述のモーショングラフィックスの一種で、文字に動きをつけたアニメーション動画です。文字の大きさや色、フォントに変化をつけることで記憶に残りやすくなり、より明確にメッセージが伝わります。
ピクトグラムアニメーション
「ピクトグラム」とは、余計な情報をそぎ落とし、誰もが一目見ただけでその意味を理解できるようにデザインされたシンボルです。「視覚言語」としてのピクトグラムに動きをつけることで、視聴者により純粋な論点だけを伝えられるようになります。
インフォグラフィックアニメーション
「インフォ(情報)」と「グラフィック(視覚表現)」を組み合わせた言葉で、イラストや写真、図を使って、データや数値などの情報をわかりやすく表現する手法です。文字情報も加えられるため、説明がさらに伝わりやすくなります。
スクリーンキャスト
コンピュータの画面をそのまま録画して、動画として記録したものをスクリーンキャストと言います。視聴者に実際の画面を見せたい場合や、操作方法の説明などをする場合におススメのアニメーションです。
アイソメトリックアニメーション
2Dに立体感を持たせ、3Dのように見せるアニメーションで、「2.5D」と呼ばれることも。斜め上から対象物を見下ろしているような構図で描かれるのが特徴です。3Dよりもリーズナブルな価格で作れるのが、大きなメリットだと言えるでしょう。
3Dアニメーション
イラストやグラフィックに立体感を持たせ、三次元の世界で動いているように見せるアニメーションです。コストはかかりますが、撮影が難しい風景やサービスの映像化を実現でき、質感などを正確に伝えられます。
ストップモーションアニメ
人形や粘土、紙など動きのない物体や静止画を、少しずつ動かしながらコマ撮りし、動いているように見せるアニメーションです。温かみのある仕上がりが特徴で、印象に残りやすいのがポイントです。
2.アニメーション動画の5つのメリットとは?
このように、さまざまな種類があるアニメーション動画ですが、実際に活用していく上でどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的な5つのメリットについて解説いたします。
自由度の高い表現が可能になる
リアルな登場人物の撮影では表現が難しい動きやアングル、画面構成、音など、実写では実現不可能な表現が、アニメーション動画であれば可能です。時間軸を超えて過去や現在、未来の姿などを描くこともできるため、表現できる世界観が無制限と言っても過言ではありません。
コストを抑えやすい
実写動画を撮影するには、機材費のほか、キャスティングなどの人件費が必要です。しかしアニメーション動画の場合、撮影費やモデルの手配にかかる人件費はかかりません。そのため、コストを抑えた動画制作の実現が可能です。
ただし、アニメーションの種類や尺の長さ、あるいは動画の目的によっては、実写よりもコストがかかってしまったり、制作期間が長期にわたってしまったりする可能性もあるため、よく検討することが必要です。
修正がしやすい
実写動画の場合、一度撮影してしまったら、シーンの修正や追加などが発生しても、すぐに再撮影というわけにはいきません。撮り直しや修正にはコストも時間もかかります。アニメーション動画であれば、簡単にシーンのカットや追加もできます。
内容が伝わりやすい
動画は視覚と聴覚に訴えるため、文章や音声だけのメディアよりも視聴者に内容が伝わりやすいのが特徴です。特にアニメーション動画なら、商品やサービスの説明はもちろん、数値などの複雑なデータを一目で理解できるような表現方法も可能です。
無形商材や商品の価値、複雑で説明が必要なものでも、シンプルに表現することができるのがアニメーション動画のメリットの一つです。
使用期間に制限がない
実写動画は、動画用に契約したモデルや自社の社員を登場させることで、共感や親近感を生み出すことができます。しかし、モデルの契約満了時や社員が退職した場合など、映像を差し替えなければならない場合があります。アニメーション動画であれば、オリジナルの登場人物を創ることで無制限に使用できるため、途中での差し替え作業やコストが発生しません。
3 .アニメーション動画の作り方は?
今は簡単に動画編集ができるアプリも出てきており、アニメーション動画の自作も可能です。しかしスキルに不安があったり、よりクオリティの高いものを作りたかったりする場合は、プロの制作会社へ依頼するのが安全です。
目的とターゲットを策定する
まず、「何のために」「誰に向けて」動画を作るのかという、目的とターゲットを明確にしましょう。これは自社で制作する場合・制作会社に依頼する場合を問わず、アニメーション動画の制作において、一番大切な部分です。
ストーリーボードを作成する
ストーリーボードとは、アニメーション動画の完成予想図のことです。事前に絵コンテなどを作って、動画の構成を練っていきます。
アニメーション化する
ストーリーボードをもとにして、アニメーション化をしていきます。アプリなどで自作もできますが、技術力が問われる工程になるため、外部の制作会社に頼む方が安心でしょう。
スケジュールを把握する
アニメーション動画にはさまざまな種類が存在します。短期で作れるものもありますが、アニメーションの種類や内容によっては、数か月の期間がかかるものも。事前に完成までのスケジュールを、きちんと把握しておくようにしましょう。
自作の難易度が高い場合は、制作会社へ依頼するのがおススメ
現在はアプリなどのツールを使用すれば、誰でもアニメーション動画を作れる時代になりました。しかし、やはり自作するには限界があり、満足のいく仕上がりになる保証もありません。やはり質の高い作品を作るには、動画制作を専門とする会社に依頼することをおススメします。
4 .アニメーション動画の活用方法とは?
業界や業種を問わず、さまざまな場面でアニメーション動画を目にする機会もあるのではないでしょうか。アニメーション動画はどんなシーンでも活用できる、汎用性の高い表現方法です。ここではその中でも代表的な活用方法をご紹介します。
商品やサービスの紹介に最適
商品やサービスのプロモーションとしての動画はもちろんですが、アニメーション動画には、マニュアルやハウツーとしての活用方法も期待できます。
その一方で、商品などの紹介をする場合には、実は「実写の方がわかりやすい」と言うケースもあるのです。その場合、実写とアニメーションを上手に組み合わせて1本の動画にする方法も、検討してみる価値があるかもしれません。
採用シーンでも活躍
会社説明会やWEBサイトの求人コーナーでは、採用を目的として作られたアニメーション動画が活用されています。実際の仕事の内容や入社した場合の将来像など、実写では伝えづらい表現も、アニメーションで代用すればわかりやすく伝えられます。
ただし、求職者が入社に際して最も気にするであろう、会社の雰囲気や社員のインタビューなどは、ダイレクトに伝わる実写動画でアピールしましょう。
ブランディングにも効果的
企業やブランドのPRやCSRなども、アニメーション動画を使えば、視聴者にわかりやすく伝えることが可能です。企業の理念や取り組みなども、アニメーションなら動画にストーリー性を持たせながら紹介できます。
また、企業イメージに合わせたアニメーションを制作すれば、視聴者はそのイメージに親しみを持ちやすくなるはずです。これもアニメーション動画のメリットだと言えるでしょう。
まとめ:比較的容易に制作できるアニメーション動画。目的や予算に応じて導入を検討してみよう
ここまで見てきたように、アニメーション動画にはさまざまな種類があり、活用シーンも多岐にわたります。
実写動画よりもコストや手間の面で比較的導入しやすいのが魅力ですが、中にはアニメーションよりも、実写の方が向いているケースもあります。その動画を作る目的や予算に応じて慎重に検討し、適切な制作方法を選びましょう。