「求人募集をかけても思い通りに人が集まらない」
「採用動画を作ってみたいけど、どんな動画が良いのか見当がつかない」
「採用動画の効果やメリットが不明で作っても無駄になりそう」
上記のような悩みを抱えている人事・採用担当の方は多いかと思います。
採用活動・採用広報で、動画で自社の事業紹介や会社の雰囲気、社長や社員のインタビューなどを求職者に伝える採用動画の活用が増えてきています。
しかし、どんな採用動画にすれば、求職者に「ここで働きたい」と思ってもらえるのか難しいところです。
今回は様々な採用動画の事例を見ながら、他社がどのような採用動画を作成して、求職者と接触をしているか研究してみます。
多くの動画制作に携わってきた動画ディレクターが、15社の採用動画を独断と偏見で選んでみました。さらに採用動画制作のメリットや費用相場なども解説いたします。ぜひ参考にしてみてください。
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目次
1.国内と海外の採用動画15選を紹介！
それでは、動画ディレクターが選んだおすすめの採用動画を見てみましょう。国内の秀逸な採用動画を10社と海外の採用動画を5社ピックアップしました。
ピックアップした動画は、どれも企業側が「何を伝えようかな」ではなく、求職者側が「何を求めているのか」を起点に考えた秀逸な採用動画となります。国内と海外の採用動画でどんな違いがあるのか見比べてみるのも面白いかもしれません。
【国内事例】動画ディレクターが選ぶ、採用動画〜国内編〜
まずは国内の採用動画を選んでみました。採用動画の種類は、事業紹介や先輩紹介、インタビュー、座談会、社内紹介、ブランディングなどと多岐にわたるのが特徴です。
どの採用動画も求職者が求める情報、訴求ターゲットを意識して制作されています。
熊本県警察本部
インタビュー動画 生活安全警察編（2022年）
各部門で活躍する先輩のインタビューを撮影した動画。自身の生い立ちや仕事のやりがい、仕事内容など、一人の人を深く掘り下げたインタビュー動画となっています。
それぞれのエピソードはどれもオリジナリティがあり引き込まれる魅力があります。等身大の先輩を伺い知ることができるので親近感や共感も得ることができます。
株式会社リクルート
新卒採用サイトコンセプトムービー（2024年卒）
2024年卒向けの採用サイトコンセプトである「PLAY RECRUIT, PLAY OPPORTUNITIES.」の動画です。
「PLAY」というひとつのテーマを、様々な年次や領域、職種の先輩社員13名が語る構成で、それぞれの社員がテンポよく切り替わり、長尺でも終始引きつけられるような工夫がされています。
株式会社サイバーエージェント
座談会動画（2025年卒）
社員同士による座談会の様子を撮影した動画。志望理由や参加したインターンシップの話など、求職者が求める情報をもとに構成されています。
座談会形式の動画は、先輩社員の本音が聞けることもあり、そのリアルさが求職者にとって大きな魅力となります。
デルタ工業株式会社
仕事・先輩紹介動画「開発vs製造ラップバトル」篇
社員同士のラップバトルで採用動画を作成した面白い企画です。お互いの部門の仕事内容や部門間での不満、そして会社のビジョンまで上手くラップにのせて表現しています。
最後に「風通しのいい会社」とキャッチコピーであるように、まさにその通りの動画となっています。
JR西日本（西日本旅客鉄道株式会社）
事業紹介動画（2021年卒）
「MISSION 想像以上を、創造せよ。」をコンセプトとしたJR西日本創造本部の事業紹介動画。
えき･まち開発や駅ナカビジネスなど、人々の暮らしに密着した多岐にわたるプロジェクトで動画をテンポよく構成しています。またBGMや色調など採用ターゲットに訴求できるような工夫もされています。
株式会社NTTドコモ
社内紹介動画-オフィス潜入編
オフィスや社内風景も求職者にとっては気になる要素です。実際の職場を動画で見せることは求職者に安心感を与え、入社意欲の向上にも繋がります。
株式会社NTTドコモ
事業紹介動画
同じく株式会社NTTドコモの事業紹介をアニメーションで表現した事例です。求職者に伝えるべき内容を絞り、分かりやすく展開しています。最後のWEBサイトへの導線も秀逸です。
Sky株式会社
仕事紹介動画（社員の1日の仕事の流れ）
ある社員の1日に密着した動画。実際の仕事の様子にフォーカスした採用動画は、「入社してみたらイメージが違った」など入社後におこるミスマッチによる早期離職を抑える役割として効果を発揮します。また仕事の流れや内容、社内の雰囲気なども、動画であれば伝わりやすく「働いてみたい」と思わせることができます。
ラディックス株式会社
採用動画への告知動画
社風や待遇を分かりやすく訴求した動画。短いながらもストーリーがあり、テンポよくメリハリがある演出で引きこまれる採用動画です。本編である働き方を紹介したミニドラマ仕立ての採用動画も、自社の強みをしっかり伝えながらストーリが進んでいくため物語としても楽しめる動画となっています。
株式会社川邊組・株式会社ジェイテック
100年以上の歴史がある土木工事会社 川邊組の採用動画です。中毒性のある音楽やダンスなどインパクトのある非常に面白い動画です。かなり反響があった動画として知られています。筋肉（筋トレ）を切り口にして、土木工事の求職につなげた採用動画には脱帽です。
住友林業株式会社
新卒採用 100秒ムービー
ある社員の「3年目の面接」というコンセプトで、住友林業の理念をある社員を通して説明した動画。日頃から接している木や森に語りかけている真摯な姿が印象的です。木を生かしたビジネスを展開する住友林業らしい採用動画です。
【海外事例】動画ディレクターが選ぶ、採用動画〜海外編〜
次に海外の採用動画を見てみましょう。海外の採用動画も特徴のある動画が多く、その多くは社員などが大勢出演することで、求職者本人の働いているイメージがわきやすいような構成となっています。グローバル化が進み海外の方の採用も増えてきています。海外の採用動画を参考にしてみるのも良いかもしれません。
Google（グーグル）
誰もが知る巨大企業であるグーグルの採用動画です。夏季インターン生5人がグーグルで働くことの価値や経験を話しています。インタビュー動画ですが、社風や従業員などの特性なども伺い知ることができる動画の構成となっています。
Fiverr（ファイバー）
フリーランスがサービスを提供するためのプラットフォームを提供する会社の採用動画です。映像だけ見ると普通の社内の様子を写している動画のように見えますが、実はよく見られるような典型的な採用動画をパロディ化したユーモアに溢れた動画なのです。最後に種明かしがあります。
The U.S. Space Force（アメリカ宇宙軍）
2019年に創設されたアメリカの独立した組織である宇宙軍。採用動画としては短いですが、まだまだ謎が多い宇宙空間でチャレンジングなことができることをドラマチックに伝え、求職者の興味関心を呼び起こします。
Dropbox（ドロップボックス）
クラウドストレージなどの提供を行っているDropbox。バーチャル・ファーストというワークプレイスモデルに移行しているため、パペットを用いて採用動画を作成しています。ユーモア、多様性、福利厚生など、Dropbox で働くことの多くの利点を効果的に伝えています。
Heineken（ハイネケン）
ビール醸造会社であるハイネケン。この 2016 年の採用動画は、インタラクティブなインタビューの形式をとっています。求職者に12の質問を投げかけていきながら進むにつれて、ハイネケンの価値がわかるような仕組みとなっている動画です。
2.採用動画の制作費用はどのぐらいかかる？
自社の魅力が伝わる採用動画を制作するにはどのぐらいの費用がかかるのでしょうか。
ここでは採用動画の種類ごとに動画制作にかかる費用の相場をまとめました。
採用動画は動画制作会社へ依頼したほうが、クオリティが高く効果を実感できます。
ただし、社内インタビュー動画や1日の社員の流れなどの動画は、親近感を感じるような手法が良いため、自社で撮影・編集などを行う場合もあります。
事業・会社・社内紹介動画の場合（実写）
料金相場：50〜100万円
撮影条件：■撮影あり（1日） ■キャスト無し ■ナレーション有り
制作期間：2週間〜1ヶ月
動画内容（一例）：■ドローンにて社屋撮影 ■既存素材も使い事業紹介など
事業・会社紹介動画の場合（アニメーション）
料金相場：30〜80万円
撮影条件：■撮影無し ■キャスト無し ■ナレーション有り ■オリジナルキャラクターなど作成
制作期間：1ヶ月〜2ヶ月
動画内容（一例）：■ イラストアニメーションやホワイトボードアニメーション、モーショングラフィックなど
社長・先輩社員・社員インタビューや座談会動画
料金相場：10〜40万円
撮影条件：■撮影（半日）■キャスト（社員）■ロケ（社内）■インタビュアー無し
制作期間：2週間〜3週間
動画内容（一例）：■基本固定カメラで撮影 ■ 編集点はほぼなしでインタビュー映像をつなげていく動画
ブランディング動画
料金相場：100〜300万円
撮影条件：■撮影（2日） ■キャスト（モデル・社員） ■ロケ（2〜3ヶ所） ■ナレーション有り
制作期間：2ヶ月〜3ヶ月
動画内容（一例）：■イメージ向上のためモデルを使用 ■社内を始め社外でのイメージ撮影など ■共感をあつめるようなストーリー仕立て
3.採用動画は採用活動において必要不可欠なコンテンツ！
なぜ、企業の採用活動・採用広報の中で、これほどまでに採用動画が重要なのでしょうか。
売り手市場である今、企業の魅力やストーリーを求職者に正確に伝えることが必要になってきています。動画はその特性や市場規模から採用活動・採用広報の中で導入するべき一つのトレンドであることは間違いありません。
動画はSNSで共有されやすい
SNSで情報収集するのが当たり前になっている時代です。企業側も呼応するように採用専用のSNSアカウントを運用するところが増えてきています。またクリエイティブな採用動画は、静止画やテキストよりもシェアされる確率が高いというデータが出ています。
求職者のエンゲージメントが高い
採用ターゲットであるZ世代や今後の世代は、動画はなくてはならないコンテンツであり、今後も動画のトラフィックは増加することでしょう。採用動画付きの求人広告の応募率は34%も高かったという事例もあります。
また採用動画はSEOにも有効という結果も出ています。求人ページに動画コンテンツを埋め込んでいる企業は、Google検索で上位に表示されるようになります。
まとめ：採用動画の事例を参考に、求職者に見てもらえる動画を作ろう！
本記事では、国内・海外の15の採用動画を紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
定番の採用動画からユニークな採用動画まで、各社の特色が出ていた動画ではなかったでしょうか。
求職者などは動画コンテンツに触れる機会が多いため、冗長な動画はすぐに見飽きてしまい、視聴離脱してしまいかねません。自社の強みや魅力などが伝わるオリジナリティ溢れる採用動画制作に取り組んでみてはいかがでしょうか。
バドインターナショナルでは、採用動画をはじめとして、採用活動・採用広報に必要な各種クリエイティブやツールの制作を承っています。採用動画は広報活動の一つの施策にすぎません。求職者とのタッチポイントごとのクリエイティブやツールをご提案いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
